GeneTechコラム

出生前診断とはいったいどんなものなのでしょうか?

出生前検査

出生前診断の歴史

出生前診断の歴史

1960年代後半に羊水検査が研究開発・実用化され、我が国では1968年に導入されました。
その後、母体血清マーカー検査が1970~80年代に研究開発、1990年代にアメリカで集団検診化され、我が国では1990年代後半から普及し始めました。
このような医療技術の向上・遺伝医療の普及とともに、妊娠中に検査をすることで、生まれる前に赤ちゃんの遺伝情報の一部がわかるようになりました。

出生前診断とは?

生まれてくる赤ちゃんが先天的な病気や異常をもっているかを調べる検査のことを、出生前診断といいます。
検査により赤ちゃんの状態を知ることで、妊婦さんや赤ちゃんの体を守り、それぞれの状況にあった準備をしていくために行われるものです。
その一方で、診断がつくことで悩みが増える場合もあります。
そのため、検査を受ける前に遺伝カウンセリングを通じて、妊婦さんとそのパートナーの方が遺伝に関する情報を理解していただくことが大切となります。
遺伝カウンセリングでは、出生前診断を受けるかどうか、受けるならどの検査にするかなどを相談していきます。

出生前診断の種類

●赤ちゃんの形態を詳しく観察する検査
 ・精密超音波検査  《妊娠初期、妊娠中期、分娩前》
●赤ちゃんの染色体疾患に関する検査…非確定的検査と確定的検査の2つがあります
 ① 非確定的検査
  ・コンバインド検査    《超音波検査+採血:妊娠11~13週》
  ・母体血清マーカー検査  《採血のみ:妊娠15~18週》
  ・新型出生前診断(NIPT) 《採血のみ:妊娠10週以降》
 ② 確定的検査
 ・羊水検査  《妊娠15週以降》・絨毛検査  《妊娠11~14週》

検査ごとに行う時期、対象となる疾患、検査に伴うリスクや留意点が異なります。
各検査については、それぞれのコラムで詳細をご確認ください。