NIPTの結果が、赤ちゃんのどのような状態を表しているのかについてご説明いたします。
NIPT(新型出生前診断) 結果の解釈のしかた
どんな検査でも、検査を受けたら必ず結果が返ってきます。
今回のGeneTechコラムでは、NIPTの結果が赤ちゃんのどのような状態を表しているのかについてご説明いたします。
検査結果の種類について
NIPTでは、原則「陰性」「陽性」で結果が返ってきます。
陰性とは?
赤ちゃんがダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーではない場合、「陰性」という結果が返ってきます。
ダウン症候群の場合、35歳10週の妊婦さんにおける陰性的中率は99.999%、40歳10週の妊婦さんでは99.98%です。
陽性とは?
赤ちゃんがダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーのいずれかである場合、「陽性」という結果が返ってきます。
35歳10週の妊婦さんにおける陽性的中率は84.4%、40歳10週の妊婦さんでは95.2%です。
NIPTは非確定的検査であり、結果が間違っている可能性があるため、確定的検査(羊水検査)で診断を確定させる必要があります。
偽陰性、偽陽性とは?
「偽陰性」「偽陽性」という結果が妊婦さんに返ってくることはありません。
「偽陰性」とは、妊婦さんへは「陰性」という結果が返ってきましたが、赤ちゃんはダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーのいずれかの疾患をもって生まれてきたということを表しています。
「陰性」の場合には、確定的検査である羊水検査を受けることはほぼありませんので、生まれてくるまで赤ちゃんが偽陰性かどうかはわかりません。
一方、「偽陽性」とは、「陽性」という結果が返ってきたけれども、確定的検査で赤ちゃんの状態を確認したら、対象の3種類のトリソミーではなかったということを表しています。
「偽陽性」については、別のコラムで詳しくお伝えいたします。
判定保留とは?
妊婦さんの服薬の影響を受けている場合や、血液中の赤ちゃん由来のDNA断片量が少ない場合などには、「判定保留」という結果が返ってくることが稀にあります。
判定保留の要因はさまざまで、上記の2つ以外の要因も考えられます。そのため、「判定保留」と判定された際には、遺伝カウンセリングで臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーから説明を受けることになります。