GeneTechコラム

出生前診断のうち、血液で検査する検査の違いについてご説明いたします。

出生前検査

母体血清マーカー検査とNIPTの違い

出生前診断は、確定的検査と非確定的検査の大きく分かれます。
非確定検査のうち、血液を用いた2種類の検査の違いについてご説明いたします。

血液を用いた検査とは?

まず、非確定的検査とは、それだけでは結果が確定しない検査のことをいいます。
非確定的検査には、母体血清マーカー検査NIPT(新型出生前診断)があります。
どちらも妊婦さんの血液を用いて検査を行うので、妊婦さんや赤ちゃんに対する身体的な負担が少ない検査といえます。
そして、母体血清マーカー検査とNIPTでは、血液を用いるという部分では同じですが、検査の対象となる病気検査方法などが違います。

検査の対象となる赤ちゃんの病気

  • 母体血清マーカー検査
    ダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、神経管閉鎖不全症
  • NIPT
    ダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミー
    2018年10月現在、国内の認定・登録施設で行われているNIPTは、妊婦さんの年齢に伴って発生率が上昇するといわれている、3つのトリソミーを対象としています。

検査の方法

  • 母体血清マーカー検査
    妊婦さんの血液中に含まれる赤ちゃんや胎盤由来のタンパク質やホルモンに関する4つの血清マーカーの解析を行います。
    妊婦さんの年齢(母体年齢)がもつ固有の確率に、4つの血清マーカーの血中濃度の増減と、妊娠週数・体重・家族歴・1型糖尿病の有無などをかけ合わせ、対象となる疾患の確率を調べます。
  • NIPT
    妊婦さんの血液中に含まれる赤ちゃんのDNA断片を分析することで、赤ちゃんの染色体の変化を調べます。

このように、血液を用いる検査と一口にいっても、検査の対象となる病気や検査方法などが違います。
そのため、出生前診断を検討される場合には、それぞれの検査の特徴について十分理解することが大切です。