GeneTechコラム

NIPTと羊水検査の違いについてご説明いたします。

出生前検査

NIPTと羊水検査の違い

NIPT(新型出生前診断)と羊水検査の違いについてご説明いたします。

検査の方法・種類

NIPT

非確定的検査に位置づけられ、それだけでは結果が確定しない検査です。
妊婦さんの血液中に含まれる赤ちゃんのDNA断片を分析することで、赤ちゃんの染色体の変化を調べます。
非確定的検査のため、「陽性」と判定された場合には、羊水検査などの確定的検査を受け、診断を確定させる必要があります。
妊婦さんの血液を用いた検査であり、検査による流産・死産の可能性はありません。

羊水検査

確定的検査であり、それだけで結果が確定する検査です。
超音波画像(エコー)のガイドのもと、お腹に針を刺して羊水を採取します。その中の赤ちゃん由来の細胞を培養し、染色体の形と数を確認します。
なお、羊水検査の際、お腹に針を刺すことから、破水、出血、子宮内感染、早産、羊水塞栓症、母体障害(穿刺による血管や腸管出血)などが生じる可能性があります。
流産・死産は、約1/300(0.3%)の割合で生じるといわれています。

検査の対象となる赤ちゃんの病気

NIPT

ダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミー
2018年10月現在、国内の認定・登録施設で行われているNIPTは、妊婦さんの年齢に伴って発生率が上昇するといわれている、3つのトリソミーを対象としています。

羊水検査

染色体疾患全般を対象としています。 NIPTよりも検査の対象となる病気が幅広いといえます。 NIPTは精度が高い検査ではありますが、非確定的検査であり、結果を確定させるためには確定的検査が必要となります。 NIPTと羊水検査の違いを理解し、妊婦さんとパートナーの方とで、どちらが自分たちに合った検査であるか、十分に考えていただくことが重要です。 出生前診断の検査の種類について悩まれた場合にも、検査前の遺伝カウンセリングでぜひ相談してください。