染色体ってなに?
出生前診断を検討される際、本やインターネットなどを通して目にする情報には専門用語が多く、混乱することもあるかと思います。
今回は、DNAと遺伝子、そして染色体について解説いたします。
妊婦さんとそのパートナーの方、ご家族の方が出生前診断についての情報を正しく理解する手助けになれば幸いです。
◆DNAとは?
DNAは、デオキシリボ核酸の略称で、アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)の4種類の塩基からなった2重らせん構造をしています。
これが糸状になり、折りたたまれ凝縮したものが、染色体としてそれぞれの細胞の核の中に収納されています。
◆遺伝子とは?
タンパク質の生成に関わる情報をもっているDNAを遺伝子と呼びます。
すべてのDNAがその情報をもっているわけではありません。
ヒトは、約25,000個の遺伝子をもっていると言われています。
◆染色体とは?
ヒトの細胞の核の中には、23対46本の染色体が含まれています。
染色体は、大きさと染色のパターンから識別されます。
1~22番までの各1対計44本の常染色体と、性別を決定する1対2本の性染色体があります。
・常染色体
常染色体は、1~22番までの番号がついた染色体のことを指します。
長さの順に番号が決定されています。21番と22番は、実際には21番染色体の方が小さいことがわかっています。
・性染色体
性染色体は、番号がついていない、X染色体及びY染色体のことを指します。
これらは性別に関係する染色体で、基本的に、X染色体とY染色体が1本ずつ(XY)の場合には男性、X染色体が2本(XX)の場合には女性となります。