NIPTで陽性と判定された後、確定的検査が必要な理由
NIPTで「陽性」と判定された場合の、偽陽性の可能性と確定的検査の必要性についてご説明いたします。
◆偽陽性の可能性について
35歳10週の妊婦さんにおける陽性的中率は84.4%、40歳10週の妊婦さんでは95.2%とご説明しました。
GeneTechコラム 「NIPT(新型出生前診断) 結果の解釈のしかた」
「陽性的中率」は、ある検査において “「陽性」と判定された場合に、真の陽性である確率”と定義されています。
NIPTでは、「陽性」と判定された場合、実際にお腹の赤ちゃんが対象のトリソミーである確率のことを意味します。
つまり、40歳10週の妊婦さん(陽性的中率:95.2%)では、100人陽性と判定されたうち、
約5人は対象のトリソミーではなかったということになります。
この対象のトリソミーではなかった5人のことを、「偽陽性(検査で「陽性」と判定されても真の陽性でないこと)」といいます。
NIPTは非確定的検査であり、それだけでは結果が確定しない検査です。
その他の非確定的検査(母体血清マーカー検査やコンバインド検査)と比較して精度(※)は高いですが、
陽性の場合には偽陽性の可能性があるため、正確な診断には確定的検査(羊水検査)が必要となります。
※検査の精度(感度)とは、染色体疾患がある赤ちゃんを検査で検出できる割合をいいます。
◆確定的検査(羊水検査)について
確定的検査である羊水検査の精度は99.9%といわれており、染色体疾患全般について、ほぼ診断を確定することができます。
また、NIPTを受検する前には、妊婦さんとパートナー、ご家族で以下についてお考えいただくことも大切です。
NIPTを受検する前の遺伝カウンセリングでは、検査の情報提供だけでなく、
妊婦さんとパートナー、ご家族が受検後のイメージができるようにサポートもを行います。