NIPTで「陽性」の場合、どのように受け止めればよいのでしょう
検査を受けるうえで、想定される結果を予めイメージすることは大切です。
NIPT(新型出生前診断)を受ける前には、「陽性」と出た場合についてイメージすることは難しいかもしれません。
今回のGeneTechコラムでは、検査の流れを振り返りながら、「陽性」の場合の解釈についてご説明いたします。
◆NIPTの流れ
〇NIPTの流れの詳細については、こちらからご覧いただけます。
◆NIPTで「陽性」である場合の解釈
NIPTは非確定的検査ではあるものの、血液を用いた母体血清マーカー検査などの非確定的検査と比べて、感度や特異度から見る検査精度が高いという特徴があります。
検査精度が高いものの、陽性的中率(※)は35歳で79.9%、40歳で93.7%であり、「偽陽性」の可能性がある検査です。
そのため、陽性の結果であった場合は、確定的検査(羊水検査)で診断を確定させる必要があります。
※陽性的中率:「陽性」結果が出た際にその検査結果が正しい確率
◆NIPTで「陽性」だった場合に確定的検査を受けるうえの留意点
・確定的検査(羊水検査)で「赤ちゃんの染色体に変化がない」という結果は、「赤ちゃんにすべての異常がない」ということとイコールではありません。また、生まれてくる赤ちゃんの全ての病気がわかるわけではありません。
〇先天性疾患については、「先天性疾患とは」のコラムでご説明しています。どうぞご覧ください。
・確定的検査(羊水検査)はお腹に針を刺すことから、約1/300(0.3%)の割合で流産や死産の可能性を伴います。
・診断が確定した後から出産までの間に、赤ちゃんを迎えるためのさまざまな準備をすることができます。
遺伝カウンセリングでは「陰性」の結果だけでなく、「陽性」の結果についても考える必要があります。
検査が「陽性」だった場合の受け止め方は、妊婦さんとパートーナーの方との出産育児に対する考え方や状況などにより異なります。
遺伝カウンセリングを上手に活用して、お二人が納得した選択を行いましょう。