NIPTを受けた妊婦さんはどれくらいいるのでしょうか?
◆出生前診断の受検者数
日本では、どれくらいの妊婦さんが出生前診断を受けているのでしょうか(1)。
調査の結果、2016年の一年間で、約7万人の妊婦さんが出生前診断を受検したことがわかりました。
一年間に生まれる赤ちゃんは約100万人ですので、全体の7%の妊婦さんが出生前診断を受検したことになります。
◆NIPTの受検者数
NIPT(新型出生前診断)は2013年4月より臨床研究として開始され、その受検者数は増加傾向にあります。
2016年には、出生前診断を受検した妊婦さんのうち、約13,000人の妊婦さんがNIPTを選択されています。
つまり100人に1人が受けた検査といえます。
言い換えると、99%、100人中99人の妊婦さんは受けなかった検査であるといえます。
この数字について、「受けている人は結構いるんだな」と感じる方もいれば、「思ったより受ける人は少ないな」と感じる方もいるでしょう。
数字の捉え方は人それぞれです。
また、妊婦さんとパートナーが抱いている、お腹の中の赤ちゃんや出生前診断に関する考え方もさまざまです。
そのため、検査を受けるかどうか、受けるのであればどの検査にするかなど、検査の前にお二人でじっくり考える必要があります。
お二人の悩みを相談できる場として、遺伝カウンセリングがあります。
遺伝カウンセリングでは、臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーがお二人が意思決定をする上での疑問や不安を整理し、サポートしてくれます。
遺伝カウンセリングをうまく活用して、お二人が納得した選択を行いましょう。
参考文献
(1)佐々木愛子,左合治彦ら:日本における出生前遺伝学的検査の動向1998-2016,日本周産期・新生児医学会雑誌2018;54:101-107